ノースキルアラサー

テレビ東京系の「家ついていっていいですか?」という番組が好きでずっとみています。

 

終電を逃した人に声をかけて、タクシー代を払う代わりに、家までついていって話を聞くという番組です。短い時間の中で、その人がどういう人生を歩んできたか、自分の知らない生き方を知ることができ刺激をもらえます。羨ましく幸せそうな人生を送っている人もいれば、なんとも寂しい暮らしをしている人もいますが、自分を語ることに躊躇いがないように見えます。

自分が出演したら、なんて考えて、何も語れることはないなと毎回思います。本当に平坦な人生を歩んできました。良くも悪くも、レールに沿った人生。そこそこ勉強ができて、そこそこの大学に入って、そこそこの企業に就職して、もちろん楽しいこともあるけど、心の底でここままでいいのかと思い続けている自分がいる。

昔、「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」ってセリフが毎回入るアニメがあったけど、未だにそのよくわからない何者かになりたいという欲望だけが自分の中にある。

アラサーになり、周りはどんどん結婚して、子供を産み育てて、ショッピングモールなんか一人で行って家族連れを見ると自分は何やってるんだろうと思ったり。それで流されて婚活なんかして、なんか結婚まで話が行きそうになっても、これで人生決まりだなんて思うと躊躇しちゃって、結局未だに何の決断もできない自分がいる。

転職だって、そんな状況を少しだけ変えたくて、環境を変えれば何かが変わるかななんて思ったりしても結局は何も変わらない。別に自分でない誰かが座ってもまったく問題がない席を潰しているだけ。大きな決断ができずに、いつも保険を作って無難な道を歩み続けている。あの時はよかったと過去を懐かしむばかりの隣の芝はずっと青い根性で、彼女と別れては後悔し、転職して後悔し、日常の言動一つ一つに後悔しての繰り返し。

所詮ペーパーテストが多少できただけ。本質は臆病で飛び出す勇気もなくて、周りの目を気にしてばかりで、他人に良い影響を与えられる何者なんかになれそうにもないってことも。それでもまだもがいている自分がいる。